車検に必要となる書類

自賠責保険

公道で自動車を運転するのなら保険の加入は絶対です。

どんなに運転が上手な大人でも自動車に乗るのなら保険に入らなければならない と日本では決められていますのですが、入っていなければどうなるのか、車検を 通すことが不可能になります。 自動車損害賠償責任保険、通称自賠責保険への加入が義務付けられており、この 加入無しには新たな車検証はゲットできない仕組みになっています。 自動車に対しての加入なので、他の車で加入していても複数台の自家用車を 所有しているのならそれぞれで加入しなければなりません。 たいていの場合は車検時に、次回車検までの期間をカバーできるように24ヶ月 の契約で加入することになりますが、新車を購入された場合は3年間は車検を 受けないことになるので37ヶ月で加入することになるでしょう。 とにかく車検の有効期間をカバーできるように自賠責保険に入っていないと、 車検を更新することはできないようになっているのです。 なぜそうなっているのかはもう法律で決まっているから、と言うしかありませんし、 もしも無保険で事故を起こしたら大変なことになるからです。 運転手が自動車をクラッシュして廃車になった、というだけなら自業自得なので べつにどうでもいいし誰も困りはしませんし、可哀想だとも思いません。 ですが無保険のドライバーが加害者になった場合、他に被害者が出た場合には そう単純な話ではなくなってきます。 いろいろと賠償しなければならないですし、ケガの治療や入院費用も加害者が 支払わなければなりませんが、保険に加入していなかったらその能力が不足して 被害者を困らせることになりかねないからです。 保険に未加入の車で人身事故を起こして相手に大怪我を負わせてしまったケース を想定すると、もう強制で加入させるしかないのです。 何百万円、あるいは死亡事故だと何千万円もの賠償金が必要となるでしょうが、 保険に入っていなければそんな大金を支払える人はほとんどいませんし、支払う ことが可能だとしてもその後の人生でとてつもなく倹約をしなければなりません。 かといって賠償を諦めてしまうと被害者側が辛い思いをすることになります。 加害者がお金を払ってくれないので自腹でケガを治すしかない、3ヶ月の入院 の間収入がないけど我慢する、そんなことになっては気の毒です。 自動車オーナーの都合に関係なく、被害者を救済するためにも自賠責保険の加入 は強制となっており、これをクリアしていない自動車は定期的に行われる車検を 通れない仕組みになっているのです。 自賠責保険に入っていない自動車は車検の有効期限も切れていることになり、 それで公道を走行するのは道路交通法違反でかなり厳しい罰則が科せられます。 そうではないという証を示すため車検を受けるので、自賠責保険に加入している という証明書が車検時には必要となるのです。 任意保険のほうは絶対に加入しなければならないわけではありませんので、こちらの 書類は不要ですがそれでも加入はしておくと安心でしょう。 自賠責保険は掛け金が少なく、事故を起こしたときには本当に最低限の保険金が 手に入るだけなので、もっと手厚い補償を得られるように任意保険にも加入して まんがいちに備えておいたほうが車を安心して運転できます。 特に免許を取りたてでピカピカの若葉マークを車体の前後に貼り付けているような 方は近々事故を起こす可能性が非常に高いので、任意保険に加入しておかないと とんでもない出費に目玉が飛び出ることになるかもしれません。 任意だし強制じゃないなら入らなくてもいいや、という考え方もありますが、 もしもの備えの保険ですし、そのもしもの発生率が高い若者は入るべきでしょう。 ですがまあ車検で必要になるのは自賠責保険に加入している証明書だけですので、 検査時には自動車損害賠償責任保険証明書を忘れないようにして下さい。